第45回東京モーターショー2017 - 国産車編 -
未来が現実になった!新時代の"夢"

報告:小堀和則 神谷龍彦/写真:佐々木純也

 

ひと頃のような派手さは減った──クルマも人も。しかし前回は未来だったものが現実として展示されている──EVも自動運転も燃料電池車も。わりと堅実路線の国産車に比べて輸入車には走りをアピールするモデルも多い。今回は部品館もご紹介。ある意味でここは興味深い。表に名前が出ることは少ないけど、サプライヤーとして自動車メーカーを支えているのだから。どこに行くかわからない時代の曲がり角。世界の、日本の、自分の未来をしっかり探そう。東京ビッグサイトで。

 

国産車編はこちら>> 輸入車編はこちら>> パーツ編はこちら>>

 

国産車編

■トヨタ TOYOTA

コンセプト・アイ・シリーズ●TOYOTA Concept-愛i series

単なるコンセプトにあらず。このままのカタチで2020年から実証実験

クルマに人工知能を搭載することで、クルマが人を理解して人とクルマがパートナーになる…これを具体化したコンセプトモデル。クルマが人を理解するというテクノロジーは、自動運転技術がもたらす安心と安全に加えて、エージェント技術による新しいファントゥドライブにもつながるという。 愛iシリーズは、この4人乗りの「スタンダード」のほかに、大開口を確保できるガルウィングと乗降口にスライドする電動シートを採用した2人乗りシティコミュータの「RIDE」、さらには1人乗りで歩道を安全に進む歩行アシストマシン「WALK」の3タイプが用意されている。

写真の愛i「RIDE」は広い開口部とフラットな床で車椅子の積み下ろしにも便利。スタンダードとともにピュアEVだ。愛i[WALK]は前1輪後ろ2輪の3輪車。体重移動ではなくジョイステックで操作する。

 

ファイン・コンフォート・ライド●Fine-Comfort Ride

3列シートのF燃料電池車。レイアウト自在。次期エスティマの噂も

水素と再生可能エネルギーの活用が進んだ低炭素社会におけるモビリティの本命といわれている燃料電池車。トヨタ自動車では既にMIRAIを市場に送り出しているが、更なる可能性として発表されたのが、このモデルだ。内燃機関を持たない電動車はデザインの自由度が高く、全長4830mmに対して3450mmものホイールベースを実現。シートアレンジも多彩で、乗員に移動以外の価値を提供するという。航続距離は1000kmが目標にされている。

 

ティ・ジェイ・クルーザー●Tj CRUISER

コンパクトだけど長尺モノもOK。ボディにも新素材。THE ACTIVE!

日本では商用車のイメージが強いVANの積載性とSUVのスタイリッシュかつ力強さを融合した新ジャンルのクロスオーバーコンセプト。車体には汚れや傷がつきにくいケアフリー素材が採用され、全長4300mmとコンパクトながらサーフボードなどのホビー目的の長尺ものを躊躇なく積み込める様は、ピックアップトラックさながらだ。技術面でも、新世代のTNGAやハイブリッドシステムを採用するなど見所も満載。

 

ジーアール・エイチヴィ・スポーツ・コンセプト●GR HV SPORTS Concept

耐久レースのノウハウをふんだんに投入。ハイブリッド2シーター

トヨタ製スポーツカーを代表する往年のトヨタスポーツ800やスープラのデザインエッセンスがモチーフにされた次世代スポーツカー。さらに世界耐久選手権(WEC)で活躍中のTS050 HYBRIDを想起させるデザインも、ヘッドランプなどに盛り込まれている。パワートレインは、WECのテクノロジーをフィードバックしたハイブリッドシステム(THS-R)を搭載。展示車はエアロトップ仕様で、開放感も存分に楽しめる。

 

センチュリー●Century

頂点のおもてなしを! V8ハイブリッドを搭載してより豪華に

トヨタブランドの最上級車といえば、なんといってもセンチュリーが思い浮かぶ。2018年中に発売予定の3世代目は、ショーファーカーとして贅の極みを尽くした内外装と、5L・V8エンジンとTHS IIハイブリッドシステムによる上質な走行性能と低燃費を両立。レクサスブランドとは一線を画す、和や匠の文化が強調されているのが興味深い。おもてなしの心が感じ取れる、ジャパニーズプレミアムカーといえるだろう。

 

ソラ●SORA

人にやさしい燃料電池バス。2018年の市販ほぼ確定

燃料電池バスのコンセプトモデル。MIRAIで培われたトヨタフューエルセルシステムが導入され、大容量外部給電システムによって災害時に電源としての利用が可能な高出力かつ大容量の電源供給能力を併せ持つ。このバスにまた乗りたい…と思わせるようなデザインや機能も満載。2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、東京都を中心に100台以上のSORAが導入される予定だ。

 

クラウン・コンセプト●CROWN Concept

日本のクラウン、シリーズ初のシックスライトスタイルで登場

1955年に発売されて以来、日本を代表するラグジュアリーセダンとして愛されてきたトヨタ・クラウン。現行モデルのアグレッシブなデザインには賛否両論あったようだが、次期モデルのコンセプトモデルは、優雅さと力強さが絶妙に融合していると感じられた。クラウンならではの走行性能はもちろんのこと、ビッグデータを利用した安全かつ快適なドライビングが提供されるという。

 

ジャパンタクシー●JPN TAXI

1.5Lハイブリッド。満タンで400km走れる。専用モデルらしく工夫満載

10月23日から発売されたばかりの次世代タクシー。日本の街なみに調和しながらも一目でタクシーと認識できるエクステリアや車いすのまま乗り込めるなど、人に優しいユニバーサルデザインが特徴。新開発のLPGハイブリッドシステムがもたらす環境性やタクシーならではの耐久性も実現され,衝突回避支援パッケージであるToyota Safety Sense Cも全車に標準装備。モータ―ショーの開催期間には、湾岸地域を周辺観光する乗車体験会も予定されている。

 

■レクサス LEXUS

エルエス・プラス・コンセプト●LS+Concept

レクサスブラランドの雄は自動運転でもワンステップアップ

レクサスブランドの最高級車を担うLSがさらなる進化を遂げたら…と想像させるコンセプトモデル。レーザーを用いた灯火類や電子アウターミラーによる独特のエクステリアデザインに加え、自動車専用道路における完全自動運転技術が目標にされている。また、様々なIT技術によって機能の追加を図るほか、ビックデータを用いて学習させた人工知能により、人車ともに成長する新しい時代の愛車像の提案といえる。

 

■ダイハツ DAIHATSU

DNプロ・カーゴ●DN PRO CARGO

もしミゼットが近未来にデビューすればこんなEVになるかも

1957年に発売された初代ミゼットの使い勝手の良さと拡張性を徹底的に追求したEV軽商用車。超低床フラットフロアによる乗降性の高さと室内空間の広さに加え、荷室にはマルチユニットシステムを採用。必要な道具をカートリッジ方式で乗せ換えられるので、宅配便などの配送業や移動販売はもちろんのこと、訪問医療用の診察室やモバイルオフィスなどEVならではのカスタマイズも可能だ。

 

DNコンパーノ●DN COMPAGNO

こちらも懐かしの名車の復活。1Lターボと1.2Lハイブリッドを用意

963年に発売された初代コンパーノ(写真後方)が現在の技術で復活。コンパクトなのに大人4人がしっかり座れる快適性とスポーツスタイリングを兼ね備えたファミリーカーというコンセプトはそのままに、現在的にリデザインされたエクステリアと近未来的で上質なインテリアを採用。アクティブシニアにぴったりの4ドアコンパクトクーペといえる。パワートレインは、1Lターボと1.2Lハイブリッドシステムが用意される予定だ。

 

DNユースペース●DN U-SPACE

忙しいママのためのコンセプトカー。来年のデビュー予定?

子育て世代の母親のために開発されたモアスペース系の軽自動車。前後にスライドする大開口のピラーインドア、室内ウォークスルーのデザインと助手席のチップアップシートがもたらす優れたユーティリティ性能が特徴で、子供を抱いたままでの車内移動なども容易に行える。コンベンショナルな660ccガソリンエンジンが搭載される予定だから、次期タントのスタディモデルといえそうだ。

 

DNトレック●DN TREC

5ナンバーサイズのコンパクトなSUV。これも市販前提車

アクティブ、ファン、タフという三つの要素を兼ね備えたコンパクトSUV。都市部から山間部の細い道まで対応できる扱いやすいサイズ感とアウトドアレジャーを楽しむためのユーティリティ性能が両立され、ONとOFFを気軽に切り換えられることが特徴。また装着される18インチ大径タイヤにより、視認性の向上と悪路走破性も実現。パワートレインは、環境に配慮した1.2Lハイブリッドシステムがメインで、1Lターボも選択できる。

 

DNマルチシックス●DN MULTISIX

普段は4人乗り感覚で乗れる3列シートの6人乗り。エンジンは1.5L

全長4200mmというコンパクトセダン並みのサイズに大人6人が乗車できるプレミアムミニバン。観音開きの4ドアとウォークスルーを可能にしたセパレートタイプのセカンドシートが採用され,サードシートへの乗降性も良好。普段は4人乗りのセダン感覚で使え、帰省した際などには三世代でのドライブにも対応できる。スタイリッシュなデザインとリラックスできるインテリアにも注目だ。

 

■スバル SUBARU

スバル・ヴィジヴ・パフォーマンス・コンセプト●SUBARU VIZIV PERFORMANCE CONCEPT

レクサスブラランドの雄は自動運転でもワンステップアップ

スバルが50年以上かけて磨きつづけてきた水平対向エンジンやシンメトリカル4WDと、自動運転を見据えた高度運転支援技術を融合した次世代スポーツセダンのスタディモデル。低重心で躍動感あふれるエクステリアは、世界中のレースに参戦してきたレガシィやインプレッサ、WRXのイメージを受け継いだもの。次世代アイサイトやレーダー、高精度GPSなども採用され、自動車事故ゼロが目標に掲げられている。

 

エス・ニーマルハチ●S208

WRX STIをベースに開発されたハイパフォーマンスモデル。内外装には、大型フロントアンダースポイラーやSTI製レカロバケットタイプフロントシートを採用。また、最高出力329PSを発揮するチューニングエンジンや可変減衰力フロントサスペンション、STI製の専用パーツを満載するなど、メカニズムにも大幅に手が加えられている。限定450台の発売で最高グレードは700万円を超えるが、発売当日に予定台数を上回る注文を受けているという。

 

ビーアールゼット・エスティーアイ・スポーツ●BRZ STI Sport

BRZが持つ走行性能や内外装の質感をさらに高めた最上級グレード。パワートレインに変更はないが、STIで開発されたフレキシブルVバーやフレキシブルドロースティフナーフロント、専用18インチアルミホイール&ハイパフォーマンスタイヤを装備。さらにSTIの専用チューニングが施されたSACHS製ダンパー&コイルスプリングを採用することで、操舵応答性を向上させると同時にロールを抑え、しなやかかつ安定性の高い走行性能が実現される。

 

■日産 NISSAN

ニッサン・アイマックス●Nissan IMAX

決して夢ではない夢の自動運転コンセプト。テーマは「和」

完全自動運転、EV専用プラットフォームによる長距離走行、自動駐車や仮想発電所機能などのインテリジェント・インテグレーションを目指したコンセプトカー。デザインテーマは内外装とも「和」。静と動をイメージする。自動運転モードではステアリングが格納される。単なるテクノロジー自慢ではなくて温かみと人間味をアピールする。これらの技術は5年先をイメージしているというから決してドリームカーではない。Be relax!

 

ニッサン・リーフ・ニスモ●NISSAN LEAF NISMO

輸入車のハイパワーモデルほどではないが、スポーティさは十分

発売されたばかりのリーフのNISMOバージョン。ノートなどのNISMOバージョンと同様に内外装や足回りをスポーティに仕上げている。さらにコンピューターにも専用チューンを施す。ただでさえ初期加速と中間加速の良さで評判の高いリーフ、走りはさらに洗練されているだろう。デザイン、性能ともにチューンアップしたリーフNISMO、登場は来年秋ころと予想される。

 

ニッサン・セレナ・イー・パワー●NISSAN SERENA e-POWER

より小食で走りもレベルアップ。地味だけど凄いヤツ

ノートで高い評価を受けたe-POWER。これがセレナにも搭載される。セレナはこのショーで同車のNISMOバージョン(発売間近)も発表したが、e-POWERの発売は来春とされる。エンジンはノートと同じ1.2L。もちろんこれは発電専用で、駆動はあくまでもモーターだ。燃費は正式に発表されてはいないが、おそらくステップワゴン・ハイブリッドの25.0km/Lを越えるだろう。走りも燃費も──市販熱望モデルの一つだ。

 

■三菱 MITSUBISHI

三菱イー・エボリューションコンセプト●MITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPT

EV制御とSUVの融合と進化。3モーターの伸びやかクロスオーバー

三菱自動車工業が長年培ってきた4WD技術と電動化技術を集大成させたクロスオーバーSUVのコンセプトモデル。力強く滑らかで静粛性に優れた走行性能に加え、最先端のAI技術を搭載。刻々と変化する道路環境や交通状況を認知し、その瞬間のドライバーの操作からドライバーの意思を的確に読み取ることで、運転技量に関わらず安全で快適なドライビングを提供。新たなデザインフィロソフィも随所に採用されている。

 

エクリプス・クロス● ECLIPSE CROSS

最後の"三菱車"。発売は来春の予定。まずガソリン車から

スタイリッシュなクーペフォルムにダイナミックな機動力が融合されたコンパクトSUV。1.5L直噴ターボエンジンにCVTが組み合わされ、スイッチ操作で切換え可能な電子制御式4WDシステムが搭載されている。全長4405×全幅1805×全高1685mmというボディサイズながら、伸びやかかつ悪路走破性を感じさせるエクステリアと、スマートフォンなどと連動した新たなコネクティビリティを採用。近日中に発売される予定だ。

 

ホンダ■HONDA

ホンダ・スポーツ・イーヴィ・コンセプト●HONDA Sport EV Concept

「どこを走っても楽しい!」と開発陣。ロー&ワイド、そしてコンパクト

ホンダのメインステージには3台のEVが並んだ。そのセンターがこれ。ホンダが貫いてきたスポーツマインドを次世代技術で表現したコンセプトモデルだ。コンパクトな専用プラットフォームに、リニアでスムーズな走りをもたらす電動パワートレインを搭載。新たなコミュニケーションツールとしてAI技術の「Honda Automated Network Assistant」も採用され、人とクルマがひとつになったような未体験の走りが楽しめるという。所有する喜びや愛着が感じられるスポーツカーデザインにも注目だ。

 

ホンダ・アーバン・イーヴィコンセプト●HONDA Urban EV Concept

どことなく初代シビックを思わせる顔。2019年に欧州で販売

電動化技術搭載の次世代スモールカーとして開発されたコンセプトモデル。都市部の移動を考慮したコンパクトなボディサイズに、きびきびとした走りと親しみやすさを表現したエクステリアデザインを実現。リビングルームのようなモダンで心地よいインテリアには、ドライバーのライフスタイルや好みを学習するAI技術が搭載されている。単なるクルマではなく、タイヤのついたロボットや相棒をイメージしているという。

 

ホンダ・ニュー・ヴィ●HONDA NeuV

ドライバーの嗜好さえも学習。AI技術と自動運転技術を駆使

AI技術と自動運転技術を搭載したEVコミュータコンセプト。ドライバーの表情や声の調子からストレス状況を判断して安全運転をサポートするほか、ライフスタイルや嗜好を学習して状況に応じた選択肢の提案を行うなど、モビリティとの自然なコミュニケーションを実現。所有者が使用しない時間には自動運転でライドシェアを行うなど、自動運転技術とAI技術の可能性を示唆した次世代モビリティだ。このほかホンダは、年末から来年にかけて市販予定の「CR-Vハイブリッド」や「クラリティPHEV」も展示した。

 

ホンダ・シー・アール・ヴィ●HONDA CR-V

注目したいCR-V史上初のハイブリッドモデル

国内では昨年の夏に生産中止となってしまったCR-V、おそらくその5代目が年内に発売される。このモデルがそれ。サイズはわずかに大きくなり3列シートも用意される。搭載されるパワーユニットはガソリンエンジンとハイブリッド。やはり気になるのはハイブリッド。ベースは2L直4エンジンで、ハイブリッドは2モーターのスポーツハイブリッドが組み合わされる。このほかにマイナーチェンジ目前のオデッセイなども公開された。

 

■マツダ MAZDA

マツダ・ヴィジョン・クーぺ●MAZDA VISION COUPE

ゆく川の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず

コンセプトカーとはいえ、美しいと思う。流れるようなスタイルの4ドアクーペである。他社のカクカクしたモデルとは一線を画す。ここには足し算ではなく引き算の美学がある。引いて削ぎ落として消えてしまった空間にどんな美を見るか。光と影の陰にもどんな焦点をあてるか──まさに「和」の美学だ。2010年からデザインを始め、前回の東京モーターショーではRXビジョンを提示した。これはその進化型ともいえる。カムリのようにフロントがくど過ぎないのもいい。

 

マツダ・魁(カイ)コンセプト●MAZDA KAI CONCEPT

点火プラグはあるが自己着火との併用。圧縮比36:1!

近未来を提示するヴィジョン・クーペとは対照的なコンセプトカー。見て想像がつくようにこれは次期アクセラのプロトタイプだ。現行アクセラと比べると幅は広いが長さは短い。しかも低い。現在マツダが持っているすべての技術がつぎ込まれている。プラットフォームもエンジンも同時に新しくなる。SKYACTIVE-Xと呼ばれる2L直4ガソリンは、火花点火制御圧縮着火と呼ばれるディーゼルに似た点火方式がウリ。発売は2019年。

 

■スズキ SUZUKI

スズキ・イー・サバイバー●SUZUKI e-SURVIVOR

このまま出るとは考えにくいけど魅力的な提案だ

多くのメーカーがコンセプトカーを重視するなかでスズキは市販予定車にウエイトを置いた。例外がこのモデルである。ジムニーを挙げるまでもなくスズキは本格的なコンパクトSUVが得意だ。このモデルもラダーフレームをもつ。パワーユニットは4輪独立駆動する4つのモーター。あくまでコンセプトモデルだが、次期ジムニーの提案のひとつといえなくもない。全長×全幅は3460×1645mmとコンパクトだ。登場は2030年頃か。

 

スズキ・スペーシア・コンセプト●SUZUKI Spacia CONCEPT

ハイトワゴンのスズキ代表。新型デビューは来春

カクカクした外観のモチーフはスーツケースだという。スペーシア・コンセプトは比較的おとなしい印象だが、カスタム・コンセプトは大型のメッキグリルを始めとしてまったく異なる顔を持つ。前車のエンジンはマイルドハイブリッド、後車はターボハイブリッド。両モデルともに安全装備の充実を図り、前後誤発進抑制機能も備える。これで、安全面でもライバルのミラ・イースやN-BOXと肩を並べられる。市販は来春だろう。

 

スズキ・クロスビー●SUZUKI XBEE

ハスラーの夢をもう一度。コンパクトで新挑戦

RJCのイヤーカーにも輝いた軽自動車「ハスラー」の夢をコンパクトカーでも、と企画されたモデル。全長×全幅は3760×1670mm。取り回しが良いいのは間違いない。しかもハスラーよりも広くて大人5人がゆったり乗れる。エンジンは1L直3ターボで、駆動方式はFFと4WD。ノーマル仕様のほかに、キャンプもイメージした「アウトドア・アドベンチャー」と街乗りも考えた「ストリート・アドベンチャー」も設定された。早ければ年内も登場しそうだ。

 

キャリイ軽トラいちコンセプト●CARRY KEITRUCK ICHI CONCEPT

一度使ってみてください。とっても便利ですよ

軽トラックというのは農具や穀物をいっぱい積んで狭い畦道を走るのには最適だ。もっとも最近は農業も変わってきたからそうばかりも言ってられないが、都会やアウトドアで使うにも便利だ。なのに選択肢は狭まる傾向にある。このモデルはキャリイをベースにキャビンスペース広げたもの。荷台には商品の展示や陳列がしやすいボックスや引き出しを備える。サイズは3395×1475mm。いかにも取り回しがよさそうだ。

 

■ヤマハ YAMAHA

クロス・ハブ・コンセプト●CROSS HUB CONCEPT

運転席は真ん中。遊び心をリードする4座席デザインコンセプト

さまざまな分野の技術と経験を持つヤマハらしい参考出品車。モビリィティが持つ遊びの可能性を求め、すべてフィールドを駆け抜ける楽しみを提案する。3サイズは4490×1960×1750mm。運転席はセンターにあり、左右に2シートを従えるフロント3座席。しかし座席配置の妙によってトータルでは4人乗れる。しかもリアには2台のオーターサイクルを積めるという。市販されれば人気を呼びそうだが、その可能性はほぼない。

 


国産車編はこちら>> 輸入車編はこちら>> パーツ編はこちら>>