第29回(2020年次)RJC カー オブ ザ イヤー

第29回(2020年次)RJC カーオブザイヤー最終報

各賞受賞メーカーの表彰式&懇親会を開催

 12月16日、2020年次RJCカーオブザイヤ−の表彰式が都内で開催された。今年は[もてぎ]での最終テストに不参加のインポーターが出るという不測の事態もあった。しかし、表彰式は、ノミネートを逃したメーカーの参加もあったりして昨年よりもむしろ盛況だった。
 既報のとおり、RJCカーオブザイヤーはNMKV(Nissan Mitsubishi Kei Vehicle)のデイズとeKシリーズの頭上に輝いた。RJCカーオブザイヤー・インポートにはBMW 3シリーズ、テクノロジーオブザイヤーには日産の「プロパイロット2.0」が、そして特別賞には急速充電規格「CHAdeMO」が選ばれた。
 ちなみに、それぞれの最優秀賞を除くノミネート車は、●国産車が、ダイハツ タント、ホンダ N-WGN、マツダ MAZDA 3、トヨタ RAV4、日産 スカイライン●輸入車が、ボルボ V60 クロスカントリー、BMW 1 シリーズ、レンジローバー イヴォーク、BMW Z4●テクノロジー部門が、渋滞時ハンズ・オフ機能(BMW)、DNGAプラットフォーム(ダイハツ)、スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー(マツダ)、ダイナミック トルク ベクタリング AWD(トヨタ)、リバース・アシスト(BMW)である。
 クルマ業界に限らず時代は大きく変わりつつある。単なるハードとかソフトといった問題ではなく、ほとんどすべてが根底から。好むと好まざるとに関係なく、だ。Maas(Mobility as a Service)という発想自体がある意味で自動車メーカーの原点を否定するものだ。過去の栄光は今やほとんど役に立たない。さりとて自動運転やAIにすべてをゆだねてしまっていいのか。この鋭く厳しい問いはRJCにも突きつけられている。ではどうするか──表彰式の後で行われた懇親会ではそんなことも昨年に続き話題になった。
報告:神谷龍彦
写真:佐久間 健

 

デイズの開発を担当した日産自動車の第一製品開発部第一統括グループ・齊藤雄之氏。

eKシリーズを主に担当した三菱自動車のチーフプロダクトスペシャリスト・吉川 淳氏。

BMWブランド・マネジメント・ディビジョン・プロダクトマネジャーの御舘康成氏。

プロパイロットでテクノロジー賞。スカイラインのチーフ・ビークル・エンジニアの徳岡茂利氏。

急速充電企画CHAdeMO(チャデモ)で特別賞に輝いたCHAdeMO協議会の姉川尚史会長。

授賞式の後の懇親会は例年以上に盛況だった。参加者が多かったわりには余った料理も。来年はメニュー変更も。

 

2020年次RJCカーオブザイヤー決定!

11月12日、栃木県茂木町の「ツインリンクもてぎ」で2020年度RJCカーオブザイヤーの最終試乗と公開投開票が行われ、国産車部門は日産デイズ/三菱eKワゴン、輸入車部門はBMW3シリーズ、テクノロジー部門は日産プロパイロット2.0、そして特別賞部門は急速充電規格・CHAdeMO(チャデモ)が栄冠を手にした。また、今回は特別ゲストとしてスーパーGTドライバーの小暮卓史氏をお迎えし、会員とは異なる視点から候補車について語っていただいた。 各車&技術の得票と授賞理由は以下のとおり。

 

RJCカーオブザイヤー(国産車)

●授賞車:日産自動車/三菱自動車工業 デイズ/eKワゴン

新開発のプラットフォーム、パワートレインの採用により、優れた居住性、積載性を実現するとともに、走行性能、環境性能も向上。また、軽自動車では初めて先進運転支援システム「プロパイロット」(三菱名「マイパイロット」)を搭載することでドライバーの負担を軽減し、軽自動車の活用領域を大きく広げた。

順位 得点 車   名 メーカー名
1 224 デイズ/eKワゴン 日産自動車/三菱自動車工業
2 194 タント ダイハツ工業
3 152 N-WGN 本田技研工業
4 146 MAZDA 3 マツダ
5 138 RAV4 トヨタ自動車
6 112 スカイライン(3.0Lモデル) 日産自動車

 

RJCカーオブザイヤー・インポート (輸入車)

●授賞車:BMW 3シリーズ

定評あるミドルクラスのスポーティセダンとして、高い走行性能を実現するとともに、先進安全装備も充実。特に日本で初認可されたハンズオフ・システムやリバース・アシスト、AIを活用したインテリジェント・パーソナルアシスト等の採用により、日常域での使い勝手や安全性も高めた。

順位 得点 車   名 インポーター/ブランド名
1 245 BMW 3シリーズ ビー・エム・ダブリュー
2 186 V60 Cross Country ボルボ・カー・ジャパン
3 170 BMW 1シリーズ ビー・エム・ダブリュー
4 157 レンジローバー イヴォーク ジャガー・ランドローバー・ジャパン
5 136 BMW Z4 ビー・エム・ダブリュー
6 72 VW ゴルフ(DEモデル) フォルクスワーゲン グループ ジャパン

 

RJCテクノロジーオブザイヤー(技術)

●授賞車:日産自動車 プロパイロット2.0

カメラ、レーダー、ソナーに加え、GPS、3D高精度マップのデータも活用することで、高速道路上の同一車線内でのハンズオフを可能にするとともに、追い越しを含めた車線変更、分岐などの走行も支援。また道路状況をカーブの先まで高精度に把握、安定してスムーズな走行を可能にしてドライバーの負担を大きく軽減させた。

順位 得点 技 術 名 搭 載 車 種 名
1 245 プロパイロット2.0 日産 スカイライン(HVモデル)
2 174 日本初認可 ハンズオフ・システム BMW 3シリーズ
3 167 DNGA (Daihatsu New Global Architecture) ダイハツ タント
4 138 スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー MAZDA 3/MAZDA CX-30
5 133 ダイナミック トルク ベクタリング AWD トヨタ RAV4
6 109 日本初 リバース・アシスト    BMW 3シリーズ

 

RJC特別賞 急速充電規格「CHAdeMO(チャデモ)」

●授賞会社:一般社団法人CHAdeMO協議会

世界に先駆けて設定された急速充電規格で、その優れた規格内容によりCHAdeMO充電器を着実に世界に広めている。また、急速充電の大出力化に取り組むなど進化を続けており、世界的な電気自動車の普及に大きな役割を果たしている。

 

 

2020年次RJCカーオブザイヤー 第一次開票結果

2020年次RJCカーオブザイヤー 6ベスト(国産車)

順位 得点 車   名 メーカー名
1 42 デイズ/eKワゴン 日産自動車/三菱自動車工業
2 36 タント ダイハツ工業
3 32 N-WGN 本田技研工業
4 31 RAV4 トヨタ自動車
5 29 スカイライン(3.0Lモデル) 日産自動車
6 28 MAZDA 3 マツダ

 

2020年次RJCカーオブザイヤー・インポート 6ベスト(輸入車)

順位 得点 車   名 インポーター/ブランド名
1 44 BMW 3シリーズ ビー・エム・ダブリュー
2 41 V60 Cross Country ボルボ・カー・ジャパン
3 34 レンジローバー イヴォーク ジャガー・ランドローバー・ジャパン
4 31 BMW 1シリーズ ビー・エム・ダブリュー
5 30 VW ゴルフ(DEモデル) フォルクスワーゲン グループ ジャパン
6 22 BMW Z4 ビー・エム・ダブリュー

 

2020年次RJCテクノロジー オブザイヤー  6ベスト(技術)

順位 得点 技 術 名 搭 載 車 種 名
1 43 プロパイロット2.0 日産 スカイライン(HVモデル)
2 39 日本初認可 ハンズオフ・システム BMW 3シリーズ
3 36 DNGA (Daihatsu New Global Architecture) ダイハツ タント
4 35 ダイナミック トルク ベクタリング AWD トヨタ RAV4
5 28 スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー MAZDA 3/MAZDA CX-30
6 25 日本初 リバース・アシスト    BMW 3シリーズ