春の日差しが心地よい4月中旬のことだった。警察署で免許証の更新手続きを終えて、片側3車線の道路を走行し始めた。
大きな交差点で信号停止したとき,左隣にBMW MX5が停止した。大きなクルマだな。住宅街では取り回しが大変だろうな。どんな人が運転しているのだろうかと目をやったところ,クルマは左ハンドルで私からは遠い方にドライバーが乗っていた。
若いお母さんのようであり,なんと抱っこ紐で前に赤ん坊を抱いてハンドルを握っているのである。あまりジロジロ見るのも良くないとは思いながら,シートベルトは着用しているのだろうかと眺めたが,確認できなかった。シートベルトを自分と赤ん坊の間に通していればまだ救われるかなとも思うが,それも確認できなかった。
シートベルトを着用していなければ,事故時にはお母さんの慣性力で赤ん坊をステアリングホイールに押しつけ潰してしまうことになる。これはチャイルドバッグですね。
大きな衝突時にはエアバッグが展開してきます。エアバッグは赤ん坊を叩きます。展開中のエアバッグは速度が高く,ヘビー級のボクサーに叩かれる程の傷害を受けることが推定されます。そこにお母さんは慣性力で上半身を倒して行きます。お母さんは自分だけが助かれば良いのでしょうか。赤ん坊はどうなるのでしょう。危険であることを知らないからこんな状態で運転しているのでしょう。あァ,恐ろしや恐ろしやという状態です。
こんなとき私は,窓を開けて注意すべきなのでしょうか。交差点の信号は間もなく青に変わって発進です。次の信号でも私のクルマの隣に停止するとは限りません。
暫く並進していましたが,私が左折する際,その交差点で右折するために右折車線に停止していました。
可愛い我が子をクルマに乗せるときは,チャイルドシートやベビーシートを用い,泣こうがわめこうが,抱かないようにするのが,親のつとめなのではないでしょうか。