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AIはどこまで自動運転に貢献するか
Japan Automotive AI Challenge

自動運転AIチャレンジ

神谷 龍彦

 ちょっと古い話になるが、3月23日(土)〜24日の2日間にわたって、公益社団法人 自動車技術会の主催で「Japan Automotive AI Challenge 自動運転AIチャレンジ」が東京大学生産技術研究所付属千葉実験所(柏キャンパス)で行われた。
 この競技は、参加者が開発した画像認識アルゴリズムをカート車両に実装し、試験路において設定した課題を自動運転走行でクリアし順位を競うもの。「シナリオ完走部門」(23日)、「制御精度部門」(24日)の2部門がある。
 参加条件は、経済産業省主催のオンラインの画像認識アルゴリズム精度競技「AIエッジコンテスト」のランキング上位者であること。この条件を満たしたのは以下の4チーム。
 ◎カーナンバー1:チーム「kaggler-lya」筑波大学大学院)
 ◎カーナンバー2:チーム「WARRIORS」(浙江大学)
 ◎カーナンバー3:チーム「MTLLAB」(東京大学大学院)
 ◎カーナンバー4:チーム「r488it」 ※特別枠
 初日、つまりシナリオ完走部門チャレンジは全車クリアできず。この部門の条件は(1)歩行者を認識→自動停止→歩行者が去ったあと自動発進 (2)駐車車両認識→自動停止→駐車車両が去ったあと自動発進 (3)赤信号認識→自動停止→青信号で再発進という課題。2日目はまずシナリオ完走部門からスタートしたが、ここをパスできたのはチームMTLLABのみだった。
 そのあと行われた制御精度部門では、赤信号で停車し、停止線と左前輪の距離を競う。オーバーランはその時点で失格となる。ここで実力を発揮したのがチームr488itだ。1回目は125僉2回目29.5僉3回目には2僂魑録した。
 一方、チームMTLLABは1回目オーバーランだったが、2回目は63cm、3回目にはなんと0僂鮹成した。しかし、3回目は参考データというルール。さらにチームr488itは参考枠での参加だったため次点のチームMTLLABが1stステージに続き2ステージも優勝という結果になった。ちなみにチーム「kaggler-lya」は1回目に175僂魑録、チームWARRIORSは2回とも停止しなかった。
 自動運転、話題になる割にはなかなか本当の実力が分かりにくい。少なくとも今回のチャレンジの結果を見る限り現実的ハードルは思ったより高そうだ。各メーカーが進める自動運転サポートとは一線を画するとは言え、こうした試みは今後も続けてほしい。それでこそ自動運転サポートがユーザーにとって心理的にもホンモノに近づくのではないだろうか。
報告:神谷龍彦
写真:公益社団法人 自動車技術会

シナリオ完走部門。これが意外に難しかったようでパスしたのはチーム「MTLLAB」だけだった。

制御精度部門。距離は短いが思ったより苦労するチームが多かった。ここでもチーム「MTLLAB」が活躍。

両部門の優勝賞金計50万円を手にしたチーム「MTLLAB」。東京大学の大学院の面々。


最終更新日:2019/04/16