BMW X4
ビーエムダブリュー エックスフォー

「SUV」のスポーツカー

BMWが「SUVではなくSAV、もしくはSAC」と呼ぶ理由がよく理解できる。走りが熱い!

テールゲート・スマート・オープン/クローズ機構を標準装備する。最小回転半径5.7mは長い。

上半身はあくまでもスリム。下半身がっちり。275/35R21のリアタイヤは少し太すぎるかも。


ホイールべースが延長されたおかげもあって前後シートの間隔も広くなった。

M4との中間に位置するMパフォーマンス。ドライバーオリエンテッドのインパネデザイン。

M Performanceの文字が誇らし気なM40i。最高出力360psの直6。2ℓの直4は252ps。


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 パッパッパ〜ン──箱根ターンパイクの試乗会駐車場。ぼくが次に乗る予定のクルマが帰ってきた。なかなかいい音響かしてる。ズラーっと並んだ試乗車はすべてM403ℓ6気筒(360㎰)。2ℓの4気筒(252ps)は今回はない。個人的にはスポーツ色を強めるための脚色されたノートってあんまり好きじゃない。とくにV8をイメージした最近のジャガーの一部モデルのようなドッドッドというサウンドは。
 しかし、乗り込んで走行モードをコンフォートにするとX4 M40サウンドは一挙に大人しくなる。静かといってもいいくらいだ。こんなはずでは?と疑問に感じて窓を少し開ける。豪快なサウンドがよみがえる。でも外で聞いた時ほど派手じゃない。上手くコントロールされている。違和感は少ない。
 いずれにしてもBMWの直6は音だけじゃなくスムーズさもトルク感も素晴らしい。最近メルセデス・ベンツがSクラスで直6を復活させ、パワーは367psでわずかにX4を凌ぐがトルクは500Nmと同等。でもスムーズさとサウンドでBMWの方を選ぶ。ただ、メルセデス・ベンツには「48V」というアドバンスがある。ちなみにM40のようなMパフォーマンスは450psのM4とスタンダードの中間に位置するモデルで今後も強化してゆく方向だという。
 走りは掛け値なしに凄い。0-100km/h加速は4.8秒。その片鱗はコーナーの多いターンパイクでも十分味わえる。直線路はいいとして、下りのコーナーではときに手に余る。上りでは常にせかされているような感じ。しかも最低地上高205个離ルマを運転しているような印象は皆無だ。アイポイントが高いのに走行感は極めてリニア。まさに4WDのスポーツカーだ。ただ、轍に足を取られるシーンが時にあった。リアタイヤの275/35R21は少し太過ぎるかもしれない。
 X4はX3のクーペ版だ。ホイールベースはX3と同じ2865个世、ボディはX4の方が大きい。全長は先代比で80弌∩管は40仗びた。ただし、長くなった全長はいいとして、1890个料管は街中ではやはり大きい。幅広ボディはグローバルな潮流であるとしてもだ。
 ヨーロッパにおけるスポーティSUVの市場を開拓したのはそもそもBMWである。1999年のX5がその先兵をつとめた。アメリカのSUVとはやや異なる性格付けで、当初はSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼ばれたBMWのXシリーズは、最近はX1、X3、X5といった奇数名のモデルがSAV(X7は来年日本導入予定)、X2やX4、X6といった偶数名モデルがSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と差別化される。
 X4の上半身はスリムでクーペライクだが、下半身はいかにもがっちりした印象を与える。全高は1620弌F本のタワーパ−キングの問題は残るがこのクラスとしては低い方だ。ただ後方視界が狭いのは如何なものか。そんなときにはリア&トップ&サイド・ビューカメラが役に立つ。目視はもちろん大切だが、こうした電子技術に頼るのもいい。表示精度も高い。
 サイズだけの問題ならこの下のX2も興味深い。質感はもちろんX4の方がず〜っと高いが価格差は約330万円から460万円もある。ただ、X4に乗ったあとにX2に乗るとそのパワー差に驚かされる。Mパフォーマンスはいいところを突いている。
報告:神谷龍彦
写真:佐久間健

<神谷 龍彦> 最終更新:2018/10/29