スバル フォレスター
SUBARU FORESTER

さり気なく高性能。バリューフォーマネーSUV

ともかく足がよく動く。コーナーでも直線でも破綻なし。エクステリアデザインは新鮮味薄い。

SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)は剛性をさらにアップ。操安性にも寄与する。

一種の武骨さを巧みに洗練させた新世代フォレスター。どこから見てもSUBARUらしい。


2.5L(184PS)と2.0L(145ps)の2種類の水平対向。2.0Lはモーター(13.6PS)アシスト。

全車フルタイム4WD。最小回転半径5.4m。アイポイントが高いから死角は少なめ。

左がe-BOXER。市街地中心なら燃費を面考えてコレ? 右は2.5L。余裕のSUV。


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 初代のフォレスターが導入されたのが1997年、以来20年間スバルの基幹車種となり、順次モデルチェンジを繰り返してきたが、2018年7月に5代目が導入された。内容的にはスバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)を採用し、2Lターボエンジンに代わり直噴2.5Lエンジンが搭載されるとともに、e-BOXERと呼ぶ2.0Lエンジンと電動技術を組み合わせたAdvanceというモデルも9月に追加された。
 外観スタイルに関しては前モデルからの変化代が少ないのが気になるが、これは前モデルのアメリカにおけるデザイン評価が高かったためかもしれない。内装デザインは、インパネ周辺の造形、シートのデザイン、快適さに加えて細部にわたる質感のつくり込みに大変好感が持てる。後席を含めて居住性と荷物積載性も良好だ。
 新型フォレスターは走り始めた瞬間から、ハンドリングと乗り心地が非常に気持ち良いクルマに仕上がっていることに驚かされる。直進性が良好なうえに舵角を与えたときのロールも少なく、反応が非常にリアルでしかも乗り心地も良好だ。従来のプラットフォームに比べて曲げ剛性が2倍、ねじり剛性が1.4倍になったという新しいスバル・グローバル・プラットフォームが大きく貢献してサスペンションがよく動くからだろう。
 箱根での評価時に私がよく使う元箱根周辺の凸凹の激しい屈曲路のハードな走行において足が実によく動き、突出した走破性が実現されていることが確認できた。
 今回はほとんど体験する機会はなかったが、忘れてはいけないのが追突事故発生率を84%も減少しているという、スバルならではの運転支援システム「アイサイト」だ。このシステムのおかげで安心して、家族の運転や長距離ドライブなどができる。
 動力性能面では、直噴2.5Lエンジンが低速域から気持ち良くまわるうえに、リニアトロニック(トランスミッション)の改良も貢献しているのだろう、満足のゆく走りを示してくれた。一方で市街地走行の割合が多い人の場合にはe-BOXERの燃費面でのメリットも大きく、ノーマルモードにおける市街地での走りはまったく不足ないレベルだ。良い燃費値を得ようとする場合、Sモードへの切り替えをなるべく控えたほうが良いのは言うまでもないが、Sモードに切り替えると大変スポーティーな走りも可能となるのもうれしい。
 2.5Lを選ぶか、e-BOXERを選ぶかは悩ましいところだが、新型フォレスターを一言でいえば、適切なサイズの魅に満ちたSUVでバリューフォーマネーも高く、e-BOXERの追加も含めてマーケットシェアは間違いなく拡大してゆきそうだ。
報告:小早川隆治
写真:佐久間健

<小早川 隆治> 最終更新:2018/10/31