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軽自動車のSUV市場といえば、安定した人気を誇るスズキ・ハスラーや本格的なオフロード性能を誇るスズキ・ジムニーが好調で大いに盛り上がりを見せているが、今年の6月に発売されたダイハツ・タフトも負けてはいない。その理由は、車両のコンセプトがしっかりと確立されているからと考える。
フロントとリアの役割を明確に区別。サンルーフは標準
最初に注目したいのは、室内の前方をクルースペースと位置づけ、サイドサポートがしっかりとした大型シートや張り出したセンターコンソールトレイなどでセパレート感を強調。左右ウォークスルーが容易なハスラーとは一線を画すところだ。また、スカイフィールトップと名付けられた大型のガラスルーフが全車に標準装備され、タフトならではの圧倒的な解放感も楽しめる。
かたや後方は、大人二人がくつろげるスペースはもちろん確保されているものの、今やレジャー系の軽自動車では当たり前となったシートスライドやリクライニング機構は省かれている。その代わりに、ワンタッチでフラットになるシートバックやラゲッジスペースを分割できるフレキシブルボードを採用。汚れにくい加工も施されているから、スポーツやアウトドア用品などを積み込むのにぴったりだ。つまり、使い方によっては快適なドライブとレジャーが楽しめる軽2シーターという、ありそうでなかった新ジャンルカーのような存在なのだ。
車両デザインについても、なかなか個性的だ。四角いボディに樹脂製の大型ホイールアーチなどが装着されたエクステリアは、街中よりもアウトドアフィールドにより似合いそうな仕上がり。実用的かつ遊びごころにあふれるインテリアは、軽自動車としてトップレベルの質感も兼ね備えている。賛否両論あると思われるが、四角いながらも立体的に丸みを帯びたランプ類やリアフェンダーのスリットに至るまで細かなこだわりが感じられるので、ぜひ実車を見て確認していただきたい。
D-CVTを装備するターボが総合的にいい
エンジンは自然吸気でも十分な動力性能だが、伝達効率向上とレシオカバレッジの拡大を実現したD-CVTと組み合わせるターボ仕様をおすすめしたい。というのは、動力性能はもちろんのこと、SUVながら直進安定性が高く乗り心地もフラットなので、ロングツーリングに適したクルマと感じたからだ。現に東京ゲートブリッジなどを走らせてみたが、急こう配をものともせず、かつ横風にあおられることもなく、リラックスしてドライブすることができた。
また、ターボ車には電動パーキングブレーキによるオートホールド機能を備えた全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロールが標準装備されるので、高速道路走行時の疲労軽減に役立つだろう。ただし、渋滞など低速時のブレーキ制御がやや雑に感じられる場面もあり、さらなる改善が望まれる。
今後も軽SUV市場はニューモデルが導入され、群雄割拠の様相を見せるだろうが、細かいところをブラッシュアップしていけば、確固たる地位を築くだけのポテンシャルを秘めたモデルといえそうだ。
報告:小堀和則
写真:佐久間 健











