SMART fortwo COUPE

実用性と快適性が向上したマイクロコンパクト



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 全長2720mm、ホイールベース1865mm。これは自転車やモーターバイクの寸法ではない。レッキとした4輪の自動車だ。
1997年のデビュー、わが国では2000年に発売を開始したスマートが、今年から第2世代モデルに進化して日本市場に投入されている。

 前述した外寸は旧モデルに比べて全長180mm、全幅45mm、ホイ−ルベ−ス60mm、車重60kg各々増加したが、公道走行用としてお役所に認可されている

 4輪車の中では相変わらずの極小サイズであり、キュート&ポップな魅力に溢れるスタイリングも前代のそれと軌を一にしていて、ともすればニューモデルということを見過ごしてしまう。
 新しいスマートのエポックは、新しく採用した3気筒総アルミ製1Lエンジンだ。吸排気バルブに新たに可変機構を与えられてSOHCからDOHCに“高度成長”、パワーは前代65馬力(700cc)から71馬力に向上し、これに新開発の5速マニュアルモード付きATを組み合わせてリアタイヤの直後に横置き搭載される。

 トランスミッションを前代6速から5速に変更したが、排気量増による低中速域のスタビリティアップが顕著で、特に市街地中心の実用速度でのマナーが“オトナ”になった印象が強い。独特の変速タイミングによる感覚的なズレ、それに伴うギクシャク感など、前代6速ATは一般的にあまり良い評価を得ていなかったから、これは格段の進歩と言うべきだ。が、マニアックなスマート・ファナティックの間には、この走行性の質的向上を善く思わないフトドキ者も居るから、走り味に“個性”を見出したいコヤツらには、欧州では既にデビューを果たしているブラバス・バージョンをあてがう必要があるのかもしれない。

 質的向上はインテリアにも顕著。デザインの基本コンセプトは前代のアイデンティティをしっかりと継承しているから相変わらず個性的で楽しめるし、改めて確認すると強固なトリディオンセーフティセルに囲まれたその空間は確実に拡大されていて、もともと優れていた居住性はさらにその度合いを高めており、このクルマに対する好感度はさらに増幅する。ダッシュボードを含めたインスツルメントパネルのデザインは、新しいスマートで“NEW”をもっとも意識させてくれる部分だろうか。ナビ側にはきちんと蓋付きグローブボックスが装備され、さらに電動ヒ−テッドドアミラ−、iPod対応オーディオなどアクセサリーが充実した点も嬉しい。なおスマートのインスツルメント上に装備されるカニの目ン玉を連想させる特徴的なレブカウンタ−/時計はオプションで選択が可能だ。

 現在市場に導入されているニューモデルは、クーペとカブリオレの2タイプで各々176万円、205万円のプライスタグがつけられている。この価格に対する評価は別にして、天井知らずのガソリン値上がりが続く現在、10・15モード18.6km/Lを掛け値なしでマークするニュースマートを選択してみるのも悪くはないだろう。

<茶山 賀也> 最終更新:2010/04/23