BMW X1 xDrive20i xLine

FFベースのSUV。従来のBMWフィールもしっかり。

神谷 龍彦

FRでなくFFプラットフォームを選択。それでも操縦性に先代とあまり大きな差は感じられない。

全長はやや短くなったが、全幅と全高は拡大した。居住性も含めSUVらしい実用性を確保した。

最低地上高は2シリーズ・アクティブツアラーよりも20㎜高いが、腰高感は解消されていた。



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 このモデルの発表も昨年の10月。18iはFF(sDrive)、20iと25iは4WD(xDrive)。試乗したのは2.0i(2リッター直4ターボ=192ps)である。まず気づくのはフォルムが大きく変わったこと。これまでのX1は少し背の高いワゴンのような印象だったが、ニューX1はどこから見てもコレはもう立派にSUV(BMW的にはSAV)だ。
 寸法的に言えば全長が短くなり、全幅と全高が伸びた。でも、X1変身の最大の要因は、駆動方式のベースを従来のFR(エンジン縦置き)から、2シリーズアクティブツアラーのようにFF(エンジン横置き)に変えたことだ。プラットフォームの一新! 6年ぶりのフルモデルチェンジでは、FRにこだわる伝統主義よりも時代の流れを見据える方にグイッと舵を切った。スペース効率を考えれば、どうしたってFFの方が有利だから。
 と言って、これまで定評のあったBMWらしいエンジンの滑らかさと操縦性の確かさが損なわれては何にもならない。この懸念は2シリーズの試乗でものの見事に覆されたが、最低地上高は2シリーズの165㎜に対してX1は185㎜もある。この差は大きいかもしれない。一抹の不安を抱きながら大磯周辺のワインディングに向かう。
 まず視点が高い(先代比+30㎜)。これは予想どおり。エンジン回転がスムーズ。エンジンノートにBMWらしさが戻ってきた。ZF製8速ATもとくに問題はない。ハンドリングは滑らかだし、乗り心地もいい。HDDナビ付8.8インチ・ディスプレイが全車標準装備なのも歓迎できる(どうせ付けるなら最初から付いていた方がいい)。FFっぽさはほとんど感じさせない。腰高感もなかった。
 こうなると、FFとかFRとかにこだわる必要があるのかさえ疑問になる。一部のクルマや使い方を除けば。歩行者検知機能など、安全装備も現時点では最先端に近い。で、値段はと見ると492万円。安くはないが、払うだけの価値はある。

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写真:佐久間 健

<神谷 龍彦> 最終更新:2016/02/21