※画像クリックで拡大表示します。
今年3月に導入された新型MINIコンバーチブル。
第3世代として生まれ変わったオープン・エア・モデルは、全タイプにツインパワー・ターボが備えられた1.5ℓ直3の「クーパー」、2.0ℓ直4の「クーパーS」、同じく2.0ℓ直4ながら専用チューンされたハイパフォーマンスモデル「ジョン・クーパー・ワークス」の3モデルが揃う。
今回試乗したのはベーシックなクーパー。
ドライビングシートに身を沈め、ステアリングに手をかける。楽しいクルマ、ワクワクさせてくれるクルマというのは、それだけで直感的に伝わってくるものがある。
スターターのトグル・スイッチを入れると、エキゾースト・ノートがこれまた心地良い。MINIならではの印象だが、オープンとなるとよりいっそう遊び心を刺激してくれる。
アクセルを軽く踏み込み、走り始めてまず感じるのはボディ剛性の高さだ。コンパクトカー、しかもコンバーチブルとはいえ、妥協を許さないところがMINIらしい。
続いてアクセルをグッと踏み込み、オーバースピード気味にコーナーを回ってみる。安定感は抜群だ。多少重めに感じたステアリングだが、キビキビとシャープに反応してくれる。頭で描いたラインを弱アンダーステアで綺麗にトレースしてくれるのは何より気持ちがいい。まさにMINIが目指すゴーカート・フィーリングそのものだ。
最高出力136PS、最大トルク220Nmの1.5ℓ直3ツインパワー・ターボは吹け上りも良く、ナチュラルに楽しませてくれる。よりエキサイティングなパフォーマンスを求めるのであれば、2.0ℓ直4ツインパワー・ターボのクーパーSや、さらに上級のジョン・クーパー・ワークスという選択肢もあるが、ベーシックなクーパーでも充分過ぎるほどポテンシャルは高いと感じた。
試乗した当日は生憎の曇り空。オープン・エア・クルージングを楽しんでいたが、急に小雨の場面も…。
そこで本領を発揮したのが電動ソフト・トップの存在だ。時速30kmまでなら、走りながらでもルーフの開閉ができる。何とも便利で嬉しい装備だと実感した。また、フルオープンだけでなく、スライディング・ルーフ機能により、気軽に開放感を楽しめることもできる。
ソフト・トップが収納されたオープン時の場合、ほんの少し後方視界の下部分が遮られもしていたが、これはサイズ的に限界がある、言わばコンパクトカーの宿命であり、許容範囲でもある。
MINIコンバーチブルが持つパフォーマンスやポテンシャルは、カーライフをより豊かにしてくれる最も魅力的なモデルだと言えよう。
報告:小屋勝志
撮影:佐久間健