【 JAIA 2017】①アウディA3/S3 AUDI A3/S3

A4並みの性能。価格横目に、今年のおススメ・セダンの1台。

最初に乗ったA3の2リッター・セダン。速さ必要十分、乗り心地もほぼ満点合格レベル。

2リッターは4WD。1.4リッターも魅力的だが、こちらを選びたい。同スポーツは447万円。

現時点ではもっともスポーティなS3。ハッチバックはセダンより140mmほど短い。


A3のマフラーは2本出しだがS3は4本出し。パフォーマンスは十分以上、乗り心地は納得。

インテリアの質感は昔からゴルフに勝る。バーチャルコクピットのスイッチはステアリングに。

エンジンは3種類。1.4ℓ(122ps)、2ℓ(190ps)、そしてS3用の2ℓ(290ps)。どれもターボを装着。低回転からのトルクが太くて、運転しやすく静粛性も高い。


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「いいセダンがないなあ」とお悩みの方、このモデルを選択肢に加えてみるのはいかがでしょうか? 新型アウディA3セダン。ちょっと値は張るけど一考の価値はある。

 A3はCセグメントに属する。プラットフォームはVWゴルフと共通。当初、A3のボディはゴルフと同じくハッチバックだけだった。ゴルフのちょっとだけ高級版というイメージかな。が、いまやA3にはセダンもある。A3とゴルフの距離は微妙に離れて行く。ゴルフにセダンはない。いや、VWジェッタというセダンがあるにはあるが、今は日本には導入されていない。
 最初に試乗したのは、兄貴分のA4と同じエンジンを積む2.0ℓターボ(190ps)クワトロ・スポーツのセダンだ。エンジンはこのほかに1.4ℓターボ(122ps)と S3用の2.0ℓターボ(290ps)がある。トランスミッションは7速Sトロニック、VWでいうDSGだ。S3には大トルクを受け止めるべく湿式が採用されている。
 運転席からインパネを見る。相変わらず仕上げがいい。デザインも少なくともゴルフよりは愛想がある。TTの時は慣れるのに時間を要したバーチャル・コクピット(標準装備はS3のみ)のスイッチを操作して小さい方のメーター表示にする。メーター内のナビゲーションスペースが増える。解像度が増したナビの画面は見やすい。TTで感じた違和感はA4で慣れに変わり、このモデルではむしろ好感となった。
 アイドル時のエンジン音は静かな部類に入る。アクセルを踏み込むとクオ〜ンと軽く吠えながら加速する。強く踏み込めば、レッドゾーンはかなり近い。しかも32.6kgmの最大低速トルクを1500~4180回転の間で発生するから低速も乗りやすい。ステアリングはやや軽めだが反応は速い。しかも操舵に対して正確だ。乗り心地はいい。比較論でいえばゴルフよりもやわらかい。
 ボディサイズはA4よりひと回り小さいが、日本ではこのサイズの方が使い勝手がいいだろう。A3セダンの全長はハッチバックより140mmほど長い。そのおかげもあって標準的なトランクスペースを得た。
 もう1台乗ったのは、やんちゃ坊主のS3ハッチバック。S3はセダンも含めて相当速い。シリーズで唯一18インチタイヤを標準装備するのに乗り心地に粗さはあまり感じさせない。このあたりのセッティングは巧みだ。これで驚いていたら、2.5ℓ直5ターボを積んだRS3がごく最近現地で発表された。その出力は約400ps! イメージリーダーカーとしての側面が強い。にしても、凄い。
 別にセダンに限ったことではなくA3は魅力的だ。前車と車間距離を一定に保つアクティブクルーズや自動ブレーキなどは全車標準装備。ハッチバック1.4ℓ(FF)の価格は293万円、2ℓクワトロ (4WD)は399万円、S3は606万円。セダンは20万円近く高い。それでもS4(837/869万円)よりはずっと安い。
魅力的なハッチバックは内外を問わずいくらでも存在する。しかしセダンとなると──。
A3セダン、しつこいようだがおススメだ。プライスタッグを横目に見つつ。
※JAIA:日本自動車輸入組合

報告:神谷龍彦
撮影:佐久間健/アウディジャパン

<神谷 龍彦> 最終更新:2017/02/15