トヨタ カローラ
熱い過去。世界的大成功とともにソフトに

 1485mm。これが初代カローラの全幅である。現在の軽自動車よりもわずかに5个曚病腓いだけだ。エンジンは1.1リッター、最高出力は60ps。最近主流のOHCではなくOHV(オーバー・ヘッド・バルブ)だった。デビューは1966年。日本の道は今より遥かに悪く狭かった。
 この時代の日本車はコンパクトだった。カローラは、今はなきパブリカと、これもまた今はなきコロナとの中間のモデルとして開発された。直接のライバルは日産のサニーだった。サニーとは排気量プラス1000ccをアピールする排気量競争を続けた。日本車初の4速MTフロアシフトも装着していた。 それから53年。今では世界でもっとも長い歴史を持つクルマのひとつになった。この間の全世界累計販売台数は475万台を超える。世界にトヨタの、そして日本の名前を知らしめた1台でもある。今でこそ高速走行では輸入車にひけをとらないが、この当時の国産車は海外モデルの後塵を拝していた。昔日の感がある。
 カローラでもっとも印象的なモデルは1972年にデビューしたレビン(トレノ)だ。これは2代目カローラに、セリカGTの1600ccDOHCエンジンを詰め込んだスポーティモデルである。FRP製のオーバーフェンダーを備え、0-100km/h加速は16.3秒。いわゆる「27レビ」ンである。しかし排ガス規制をパスできずにいったん姿を消す。
 復活したのは1977年。その後カローラ・シリーズは1983年にフルモデルチェンジされてFF(前輪駆動)になったが、レビン系は従来通りFRのまま(AE86=エ−イー・ハチロク)だった。最後の“FRカローラ=AE86”の生産は87年まで続く。

  日本専用ボディを開発。使い勝手にこだわる

 というような歴史を持ちつつカローラは、齢(よわい)50年を優に超してなお150余国でのグローバルな新展開を目論む。日本に関しては、中高年層に偏った顧客を少しでも若がえらせることだ。それが12代目カローラに課せられた大切な使命のひとつである。
 新しく登場したのはセダンとツーリングワゴンで、旧カローラで言うとアクシオとフィールダーにあたる。じゃあ昨年先行発売されたスポーツ(ハッチバック)はどうなったかというと、最新のトヨタ・セイフティ・センスやDCM(専用通信機)、ディスプレイなどを装備してカローラ・ブループの中に組み入れられた。ちなみに、アクシオとフィールダーは今後も併売される。法人需要などに対する配慮らしい。
 ところがサイズを見るとこれが微妙に異なる。とくに全幅だ。スポーツが1790个覆里紡个靴謄ローラとツーリングワゴンは1745弌わずか45个虜垢世、この意味するところは大きい。つまり、カローラとツーリングワゴンは大きくなり過ぎずにこれまでと変わらない使い勝手を確保しようとしているのだ。
 サイズを旧タイプと比べると、たとえばセダンの場合、全長は95伉垢、全幅は40亶い。全高こそ25伉磴い發里離曠ぁ璽襯戞璽垢發笋呂40伉垢ぁA環4495弌濮管1745个離椒妊は完全に3ナーバーである。
 しかし、ここがトヨタの上手いところで、最小回転半径はほぼ旧型と変わらない小回り性能をを確保した(5.0/5.3m)。言葉を変えれば、カローラとツーリングワゴンには日本専用ボディを用意したということだ。

若者よ、帰れわが胸に。MT仕様もある

 単にサイズだけでなくドアミラーの取り付け位置や形状などにも工夫が払われている。さすがに後席のレッグスペースは減っているが……。
エンジンは3種類。(1)ハイブリッド 1.8ℓ:72kW(98ps)+モーター:53kW(77ps)(2)1.8:72kW(98ps)/103kW(140ps)(3)1.2ℓターボ:85kW(116ps)である。トランスミッションはCVTと電気式無断変速機、それに1.2ℓターボには6速MTも用意依される。
 プラットフォームはTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)を採用してスポーティかつ使い勝手の良さを目指した。
 ガバッと大きく口を開いたフロントバンパーを始めとして、エクステリアデザインはカローラとしてはかなりスポーティだ。では内装はどうか。これはかなり穏やかである。
 ダッシュボードは薄くかつ横のラインを強調する。Aピラーを細くしてより広い視界を確保する。さらにトヨタ初のディスプレイを標準装備した。コネクティッドや運転支援技術でもほぼ最先端をいく。
 価格は少々アップして、カローラが193万6000円〜294万8000円。カローラ ツーリングが201万3000円〜299万7500円。カローラ スポーツ:216万9200円〜282万4800円。
 カローラのあくなき挑戦はまだまだ続く。

報告:神谷龍彦
写真:佐久間健

カローラ・セダン。どこといって変わった所のないデザインに見えるが、ライトやバンパーなどに工夫が。

販売目標台数の一番多いツーリング(5400台)。月間目標販売台数はスポーツが2300台、セダンは1700台。

一足先に発表されたスポーツ。プラットフォームはヴィッツから他モデル同様にTNGAに変わった。

ダッシュボーはワイド化と薄型化がテーマ。ディスプレイを標準装備。ドタバタ感は影を潜めた。

左から、スポーツ、ツーリングワゴン、カローラ。3台ともハイブリット仕様。合わせて月販9400台。

ビッグウエブ会場には歴代カローラを展示。初代カローラが今の軽自動車なみの全幅だったとは!


最終更新日:2019/09/23