スマートに90馬力ターボエンジン搭載。カブリオも発表

 スマートにハイパワー・モデルが加わった。同時にカブリオ車もお目見え。エンジンは従来どおり3気筒だが排気量が少し減った(897cc)。代わりにターボがついて最高出力は90馬力にアップ。昨年発表されたモデルより約20馬力増えたことになる。このエンジンとシャシーはルノー(トゥインゴ用)との共同開発で、2種類の排気量やターボの有無も同じ展開になる。
 もっとも、このスマート、3代目デビューの時にアナウンスされたように、カタログモデルは4人乗りのforfourのみ、fortwoは年に数回発売する特別仕様車として自由なポジションを与えられる。fortwoはカブリオ(cabrio turbo limited)とマット(turbo matt limited)、forfourはシンプルに「ターボ」となる。燃費は22.0km/ℓから23.1lm/ℓ。自然吸気のスマートが22.3km/ℓだから、パワー差を考えれば決して悪くない。
 トランスミッションはとくに変更はなく6速DCT(デュアル・クラッチ・トンスミッション)。ただしこのDCT、自然吸気モデルに試乗した時はメルセデスが誇るほどには改善、つまり変速がスムーズになったとは思えなかった。このあたり進化は急務だ。それができれば、すでに売れている約3400台(うち63%が初めての顧客)に大幅な上乗せができるだろう。試乗が楽しみだ。
 カブリオのソフトトップは電動開閉式で、ルーフ部だけでなくリアウインドーまでも開けられる。開閉は車速に関係なくいつでもできる。ホロのカラーは赤と黒の2色で、どちらの色になるかは4種類のボディカラーによって決まっている。マットというのは艶消しのカラーのことで、グレーとホワイトが用意される。ちょっと新鮮だ。
 ターボモデルの内装の特徴は、ダッシュボード右上に付くタコメーターとクロック。エアアウトレットのデザインとうまくマッチしている。このほか、スポーツモデルらしくパドルシフトやスポーツペダルが標準装備となる。
 ここで忘れてはならないのは、カブリオ、マットともに限定車であるということ。カブリオ(248万円)の4色の外装色それぞれ50台の計200台、マット(241万円)はホワイト、グレー、それぞれ40台で計80台。しかもマットの発売は10月、カタログモデルのforfourターボ(256万円)は9月になるという。
 スマートの発表会は羽田空港・旅客第2ターミナルの「Mercedes me Tokyo HANEDA」のオープン1周年を記念して開催された。ここは世界に6か所あるMercedes meのひとつで、羽田ではたまご料理の専門店「eggcellent BITES」とスイーツの名店「クリスピー・クリーム・ドーナツ」も併設されている。当然、この両店でも1周年を記念して限定メニューを発売した。最後の写真はその一例です。

報告:神谷龍彦
写真:佐久間健/メルセデス・ベンツ日本

先代でも人気のあったカブリオは限定モデル。ボディカラーはレッド、イエロー、ホワイト、ブラックの4種類。各カラー50台ずつの計200台

カブリオは15インチ、マットは16インチ。後輪駆動だからリアタイヤの方が太い。ソフトトップは赤と黒の2色。ボディカラーによって決まる。

カタログモデルはこのforfourターボ。3550mmの全長はfortwoより約8cm長い。最小回転半径も4.1mで80cm長くなる。

リアに搭載される897ccターボエンジン。奥のターボ本体はほぼ見えない。RRのおかげで比較的広いラゲッジルームを確保できたという。

インパネは基本的に変更なし。ただ、ターボモデルらしく丸いタコメーターが右上に付き、スポーツペダルやパドルシフトが標準装備となる。

eggcellent BITESの「Mercedes me Tokyo HANEDA」1周年記念の軽食類。スイーツはクリスピーのドーナツをどうぞ!


最終更新日:2016/08/04