GM シボレー カマロ
GM CHEVROLET CAMARO

あのCAMAROがググッと現代的に

 アメリカンスポーツクーペの代表選手・シボレー カマロがマイナーチェンジを受けた。デビューは1967年。パワフルな走りと流麗なスタイルがウリで日本にもファンが多い。この20年で約2万台売れたという。その理由に余計な議論はいらない。ひたすら「カッコイイ」からだというのが大勢だ。好みはともかく、今やエクステリアでアメリカを主張できるクルマは少ない。
 今回のマイチェンのポイントはエクステリアだ。フロントグリルはブラックに一新された。中でも中空式になったセンターのボウタイマーク(シボレーマーク)はデザインだけでなく、実際に冷却効果を発揮する。エアフローが増し、冷却水やエンジンオイルの温度を下げる。とくに長時間のサーキット走行では1.2度下がるという。さらに上級モデルのSSではフード中央部にエア排出用のダクトがある。これでエンジンルームを冷却し空力を向上させる。3種類あるモデルはすべて共通のフロントグリルを採用している。これはデザインというより日本の安全法規に対応するためだ。

いまなおV8型“OHV”を採用。感動! 
 エンジンは2リッター直4気筒ターボ(275ps)と6.2リッターV8(453ps)の2種類。以前と変更はない。ということはこのV8はOHVということだ。あのV8特有のドッドッドというエンジンノートを聴くことができる。日本発売時にはメインとなるのはV8だろうというヨミだったらしいが、これが見事に外れて約6割のユーザーが直4を選んだという。ついでに言えば旧オーナーはわずか26%だった。これもうれしい誤算か。
 ミッションはLT RSとコンバーチブルは8速ATだが、SSはパドルシフト付10速AT。クロスレシオ化と高速での燃費改善を一挙に実現した。もう一つついでに触れると、アルミなどを多用した結果、重量は1560kg〜1710kg。アメリカ車としては軽い。
 新装備に対しても積極的。ズーム、チルト、明るさの調整機能を追加したリアカメラ・ミラーシステムなども安全性の向上に貢献する。ちょっと面白いのはルノーの一部モデルにも装着されているローンチコントロール/ラインロックが付いたこと。これはドラッグレースなどでスタートする際に前輪をロックしながら後輪を回転させ、タイヤを温めて最適なグリップを得ようというモノだ。レース以外に必要があるとは思えないが、この辺りはアメリカンフィーリングか。
 これらのスタンダードモデルのほかに新型のデビューを記念してオレンジカラーの特別限定車LAUNCH EDITION(ベースはLT RS=20台とSS=30台)が発売された。
 各モデルの価格(税抜き)は以下のとおり。
 LT RS: 490万円 コンバーチブル:570万円 SS:630万円 LAUNCH EDITION LT RS:520万円 同SS:660万円

報告:神谷龍彦

ブラック基調で精悍さが目立つようになった。ヘッドライトはもちろんLEDである。

見れば分かるようにコンバーチブル。エンジンは2リッター4気筒ターボ。車重は1680kg。軽い。

これが特別限定車LAUNCH EDITION。カラーはオレンジ。LT RSとSSがベースになる。

Boseのオーディオに8インチのモニター。それどもどことなくカマロっぽいと思わせる。

エンジンはこのV8(453ps)と直4(275ps)。2ℓを選ぶ人が約6割。時代は変わった?


最終更新日:2018/11/23